2022-01-01から1年間の記事一覧

もみじ三昧

2年前の秋に馬篭妻籠へ旅行したときのこと。馬篭でハイキングをしていた地元の人と立ち話をしていて、京都から来たと言ったら、京都にはいっぱい見る所があるのに何をわざわざここまで来るの、と不思議がられた。でも、広々した山の眺めは京都の景色とは違い…

樋口一葉『たけくらべ』

樋口一葉は21篇の小説を書いた。筑摩書房『樋口一葉全集』には小説として22篇が収められているが、そのうち『裏紫』は未完なので、完成したものとしては21篇ということになる。『たけくらべ』『にごりえ』『大つごもり』はこれまでに読んだことがあるが、今…

清沢洌『暗黒日記』

何年も前、NHKラジオ「朗読の時間」だったかで清沢洌〔きよし〕の評論が取り上げられていた。その時初めて清沢洌という人のことを知り、興味が湧き、岩波文庫で『暗黒日記』と『清沢洌評論集』を買い求めた。他にも読みたい本があって、この2冊にはなかなか…

Windows8.1がサポート終了だとか

先日、パソコン画面に突然、次のようなメッセージが現れた。「このバージョンのWindowsはサポート終了に近づいています。2023年1月10日はMicrosoftがWindows8.1を実行するPCのセキュリティ更新プログラムと技術サポートを提供する最後の日です。私たちは今、…

『赤と黒』(2)、レナール夫人の「正しい」不倫

『赤と黒』は大きく第1部と第2部からなり、第1部ではフランスの架空の町ヴェリエールを舞台に、ジュリアン・ソレルと、この町の町長レナール氏の妻との恋が語られる。小説全体を通じての主人公はジュリアン・ソレルなのだが、第1部においてはレナール夫人の…

19世紀フランス小説を読みながら考えた安倍元首相国葬問題

小説を読んでいると、本筋とはあまり関係がなく、従ってあまり重要でないくせに素通りすることができず、立ち止まって考え込んでしまう箇所に出くわすことがときとしてある。読書時点の現実世界で問題になっている事柄に触れるような箇所が小説世界からひょ…

[『赤と黒』(1)、ジュリアン・ソレルの「父親たち」

ずっと昔、大学でフランス語の授業を受けていたときのこと。先生が脱線して話題はいつしかスタンダール『赤と黒』へと流れていった。その時に小説そのものについてどんなことが話されたかは忘れたが、『赤と黒』を専門に研究する「『赤と黒』屋さん」が最近…

上御霊神社祭礼2022

昨日5月18日は、京都、上御霊神社の祭礼の日。3年ぶりに神輿が出るというので京都まで見に帰った。以下はその写真。 加茂街道で。3時半ごろ。ほんとうは神輿を担いで「エライヤッチャ、エライヤッチャ」とやっているのを撮れたらよかったのだが、そのタイミ…

なんで、私が新潟に

GW明けの人出も少ない頃を見はからって新潟へ出かけた。2泊3日。新潟に親戚があるわけでもなく、知人友人がいるわけでもない。お参りしたい墓があるわけでもなく、ぜひ見たい場所があるわけでもない。じゃ、なぜ出かけたかというと、JALカード(クレジット…

車谷長吉

車谷長吉という小説家に興味を覚えたのは2015年、彼が亡くなったときのことである。死亡記事のなかで、彼が朝日新聞の人生相談「悩みのるつぼ」で出した答えが紹介されていて、それがちょっと普通ではなく、この人はおもしろい人だなと思った。同時に、恐ろ…

カミュ『ペスト』

最近、アルベール・カミュ『ペスト』がよく読まれているらしい。2年前の話だが、新潮社文庫版の翻訳は2020年2月中旬に4千部を増刷し、さらに1万部の増刷を決めたとか。同社の広報担当者は「タイミングからみて、新型コロナウイルスの影響としか思えない。全…

中原中也と安原喜弘

去年の10月山口市湯田の中原中也記念館を訪れた時、「君に会ひたい。―中原中也の友情」というテーマで展示が行なわれており、8人の友人についてそれぞれコーナーが設けられていた。そのなかで私が知っている名前は大岡昇平、小林秀雄、河上徹太郎だけで、他…

ボートレースで死者が出たが

昨年の12月19日、ボートレース1年の締めくくりであり最大の大会である「ボートレースグランプリ」の優勝戦では1号艇峰竜太が転覆し妨害失格、後続3艇もそのあおりを受けて転覆失格、走り終えたのは2艇のみというとんでもないレースになってしまった。年明…

坂本雪景色 2022.01.14

夜のあいだに雪が降り、庭のグレープフルーツとレモンの木も白くなりました。 徐々に晴間も出そうなので、雪がとける前にカメラをもって散歩。 坂本雪景色でした。